アンジェリーク

2017年2月1日

Inburgeringstoets(オランダ市民化試験)について


オランダに住む外国人が受けなければいけないInburgeringstoets(インブルヘリンフストュッツ)。


日本人の間ではインブルゲリングという表記で意味が通じます。

なお、日本語では「オランダ市民化テスト」と訳す場合が多いようですが、これはいわゆる「オランダ政府による外国人対象のオランダ語テスト」です。

ただし、「駐在員家族」、「留学生」、「フリーランスビザ所有者」、「EU国籍者とそのパートナー」、「スイス国籍者とそのパートナー」、「トルコ国籍者とそのパートナー」、「国連関連機関で働く人」は、このテストからは除外されています。


最近増えている フリーランスビザでオランダ移住されてきた日本人の方たちは、今のところはこの試験は免除されていますので、ご安心を〜。



というわけで、今現在オランダに住む日本人でこの試験を受ける義務があるのは、「オランダ人と結婚した人」か「現地企業や大学等でパーマネント契約で働く人とそのパートナー」です。


私も幸か不幸か、「この試験を受けなければいけない人」の中に入ってしまっているので、一昨年から去年にかけては試験準備に忙殺されていました。



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【オランダ市民化テストについて】

この外国人用オランダ語試験。義務化されたのが、約10年ほど前のこと。EU国籍者と駐在員及び留学生を除く全ての外国人が受けないといけないということになり、当時、この除外者にあてはまらない日本人の友人たちと大騒ぎになったことを思い出します。


当時既に、私はいわゆるオランダの永住権も取得していたのですが、永住権持ちでもこの試験は逃れられない。




この試験が導入されたきっかけは増え続ける移民難民対策だったと思うのですが、既に長い間オランダに住んでいわゆる永住権を持っているような人たちはこの「強制」にかなり拒否感を示し、私ももちろんその中の一人。そんなこんなで色んな苦情が各市に届けられた結果なのか、「仕事でオランダ語を使っている人は試験から除外される」という項目が付け足されました。




そんな中、最初に市から「試験を受けるように」という通達が私に届いたのは5〜6年前だったと思います。でも、当時私は諸々のことで忙しく、とてもじゃないけれど試験準備をする時間も精神的余裕もなく…。

市にはあれこれと言い訳をして、試験から逃れていました。でも、さすがに一昨年になってそこそこ高額の罰金通達が来てしまい、嫌々ながら試験準備開始。



実は
17年前にオランダに来てすぐに1年ほどオランダ語学校には通っていたのですが、「自ら選択して勉強する」のと、「強制されて勉強して試験を受けさせられる」というのは、かなり気持ちが違う…。


というわけで、けっこう嫌々通い始めた学校ですが、これが思いがけず楽しかったのが救われました。
クラスメイトたちはいわゆる難民(シリア、アフガニスタン、エリトリア等など)ばかりでしたが、ニュースでしか知らないことも色々とクラスメイトたちから聞くことができて、なかなか有意義な時間だったと思っています。


本来は6つの科目を受けないといけない試験なのですが、私の場合は永住権があるので5つだけ受ければ良いと言われ、それに関してはラッキー♪
でも、このオランダ語試験はなかなかハード。全ての科目に合格するまで何度でも受け直さないといけないということで、「一体どんな罰ゲームよ?」と…(笑)。

まぁ必ず受からないといけない試験ならばそんなに難しくないんじゃないの?と思っていたのですが、試験を受ける2〜3週間前のこと…。ラジオの「1年ほど前から試験が難しくなり、なかなか受からない人が増えているのが問題化している」というニュースに、え〜っ!?

でも、そのニュースを耳にしてから、急遽試験対策を練ったのが効を相したのか恐れていたほど難しくはありませんでした。とは言っても、やはり合否の通知を受け取るまではちょっとドキドキ…。





そして、1ヶ月が過ぎた頃に合否レターが届き…。

全ての科目が合格していました。まさかすべての科目で一発合格できるとは思ってもいなかったので、嬉しかった〜♪ 大学受験以来の猛勉強を毎日せっせとやっていた甲斐がありました。



参考までに…。
私は以下の順番で2日に分けてテストを受けました。

1.Luistervaardigheid(聞く)
2.Leesvaardigheid(読む)
3.Kennis Nederlandse Maatschappij(オランダ常識)
4.Schrijfvaardigheid(書く)
5.Spreekvaardigheid(話す)


一番イヤだったスピーキングのテストが最後だったのが良かったみたいです。


ちなみに、上記3番のテスト−オランダ常識は、オランダに住むにあたって知っておかなければいけないことを問われるテストです。オランダの歴史、地理、政治、宗教、福祉、教育等など多岐に渡る細かい項目がテストには出るので、これもしっかり勉強しました。

ただ思ったのは、オランダにそこそこ長く住んでいる人ならこの3番のテスト科目はけっこう余裕でクリアできるのではないかな〜と。



そうそう。
試験前にこのサイトの模擬試験をダウンロードして全部やっておいたことも良かったみたいです。試験形態をよく理解していたので、初めての試験会場でもそれほど緊張せず受けることができました。


というわけで、オランダ語試験も全部突破できたので、今は幸せなたくさんの刺繍時間〜♪ 今週もせっせと毎日チクチクしています。


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